2008年08月25日
勝間南瓜
現在の街並みからは想像もつかぬ事だが、かっては大阪市内も緑豊かな農園地帯だった。広がる田畑からは豊かな実りが提供されていたのである。作物も大阪独自の野菜などが栽培され、庶民の食卓を賑わしていたのだとか。市街化の進行と生活の洋風化によって次第に廃れていき、現在、大阪市内で田畑を見ることは非常に少ない。大半が郊外で栽培されたものが搬入されているようだ。流通の進歩は国内のみならず、他国産の野菜類までも販売されるに至った。結果、いつのまにか伝統的な野菜類は消えてしまったのである。
勝間南瓜(こつまなんきん)の山。
こうした現状を嘆き、大阪固有の伝統的野菜の復活に賭けた男達がいる。河南町のファーマー達もその軍団だ。代表的な野菜である勝間南瓜を追ってみよう。これはかっての勝間村すなわち現在の大阪市西成区の玉出あたりで栽培されていたものである。やや小ぶりだが独特な形をしており、色彩が鮮やかだ。河南町の農家集団は勝間南瓜を筆頭に、毛馬キュウリや鳥飼ナスなども栽培しておられる。直売所で販売されているので、興味のある方は覗いてみられたらいかがだろうか。
購入してみた勝間南瓜。1個150円前後である。
数個を購入してみた。直売の故か市販のカボチャより数段安いようだ。目的は二つ、食味を試してみたいのと種を採取してみようと思うのだ。野菜類の種は市販品購入よりも自家採取が望ましい。山の神が調理してくれる際に種を取ってみよう。うまくいけば来春種まきとなり栽培も可能かもしれない。
左は勝間南瓜、右は自家栽培の栗カボチャ。
勝間南瓜は普通のカボチャとして煮ものにする他、いろんな活用法があるそうだ。料理がにがてな小生にはうまく伝えられないが、興味の有られる方は、大阪府南河内農と緑の事務所のHPをご覧になってみてください。直売所でも調理法を教えてくれるようです。レシピが南瓜の前に掲げてありました。
やはり食材は地場産のものを旬の時期に食する、というのが基本ですよね。昔からよく言いますやん、「三里四方に医者いらず」とか「医食同源」とか「身土不二」とか。東南アジアやアフリカや中南米から搬送するのも否定はしませんが、基本は地場産食品で有るべきかと思いますが。最近の経済ニュースで貿易収支を伝えていましたが、我が国の貿易相手国第一位は輸出入ともアメリカから中国に変わったそうですね。複雑な思いで聞いておりました。