2008年09月10日
山里の陶器祭り
山里の森の中で全国陶器祭りが開催されている。窯元や問屋、小売店など約50店の出張販売だそうで、大阪では当地だけの開催のようだ。約50万点を市価の3~5割引で販売されるとの情報で、さっそく覗きにいってきた。有田焼、信楽焼、備前焼、読谷焼、・・・・・など有名どころもそろっているようだ。陶器はいい物はとてつもない値がつく、我々が購入できるのは安価な限られた品物だが、気に入ったものがあればと覗き回る。
全国陶器祭りが開催中、雨上がりの故か出足は悪いようだ。
会場はこんな森の中で、山寺の一角だ。
小生のお目当ては志野焼のコーヒーカップ、結論から言うと出品はなかったようだ。志野焼は美濃焼の一種で岐阜県の可児市や土岐市あたりで作られる物だ。もぐさ土という材料を使い高温で焼いたピンク系の仕上がりが多いようである。私宅で使っていたコーヒーカップも薄いピンク色で少々ゴツゴツ感のある素朴なカップだった。とても気に入っていたのだが、大半は誤って破損したのか1個しか残っていない。せめて半ダースでも入手できればと思っていたのだが・・・・・・・・・。
有田焼が多いようだ。九州は佐賀の産かな。
小皿をとっても一枚300円くらいの品から数万円位まで様々である。率直にいってどこで値の格差がつくのかよくわからない。外観上はほとんど同じ物に見えてしまうのだが。値段がどうあれ陶器は生活用品、気に入ったものがあれば安価な商品でも支障はないだろう。
思わず足を止めてしまった。図柄の葉や花が本物のようだ。
覗き回っている最中に思わず足が止まったのがこの陶器。つがの焼きと言って始めて聞いた名称だが、栃木県の産とか。特殊な油薬を使って自然の草花を貼り付け、焼き固める手法で表現するのだとか。どうりで図柄が本物の葉や花に見えたはずである。落ち着いた静かな雰囲気の品々で、花器として使用すれば控えめな華やかさが演出出来るかも。
森の草刈りで、休息時にはこんな道具でお茶が飲めたら。
面白い物を見つけました。いわゆる「曲げわっぱ」と呼ばれる木製弁当箱です。木地師と呼ばれる山の工人達が作り上げた作品ですね。確か東北地方が産地だったように記憶しているが、どうだったっけ。それにしても、今でもこんな品を作り続ける人が存在するのですね。
土や木など自然の素材を使いながら見事な生活用具を作り出す、手仕事の持つ素晴らしさを改めて再認識しました。職人と呼ばれた人々が終生を賭けて磨き上げた技の故でしょう。何とも言えない風格みたいなものが漂っています。機械で大量生産された用品とは又違った趣のようです。ここまでくると、生活用品でありながら一種の芸術品であるかも知れないですね。生活の中には、こうした本物の品々を取り入れたいものです。
手のひらで包み込んだときのやわらかな温かさが、思い出されます。
ご飯茶碗も志野がいいです。
息子が子供の頃から好んだ焼き物です。
自慢じゃないけれど・・・・自慢かな?? 志野みたいな息子なんですよ。
志野焼はおっしゃるように素朴な暖かみがあって、とても気に入っています。なんとか再度入手して、秋晴れの青空の下でコーヒーをと企んでいます。
それにしても良いお天気ですね。透明感のある青空(蒼空)がなんとも素敵な季節です。