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金剛山麓に緑豊かな桃源郷「とんびの里」を創りたい、そんな想いに駆られた万年青年達の悲喜交々を、南河内の風土と一緒に紹介します。

2009年10月06日

中秋の名月

10月の3日は旧暦で言うと8月の15日、即ち中秋の名月である。先般のニュースによれば、20代の若者にアンケート調査したら中秋の名月を存じている者は10パーセント程度だったとか。まさかとは思うが、意外と真実だったりして。従来は月の行動を主体とした太陰暦を使用していたが、明治政府の開国政策でいわゆるグローバルスタンダードの太陽暦に変更されたのはご存じのとおりである。この太陰暦、意外と便利な暦で農作業等には向いているのかも知れない。太陽暦と太陰暦との間にはおおよそ30~50日程度の時差があり、古典などを読破するときには要注意である。

                 雲の切れ間から一寸だけ顔を出してくれましたが。
     中秋の名月


例えば日本人の大好きな忠臣蔵、赤穂浪士が吉良邸に討ち入りしたのは元禄14年12月14日の雪の日となっている。これは無論旧暦表示で、実際には新暦表示に換算すると1月の20日前後に相当する。そうでないと、なんぼ江戸(東京)でも12月中旬では雪は降らないでしょうね。かように古典類は素直に読み込むと背景がわからなくなります。多少の翻訳はやったうえでの読破が必要なようです。

  
                    やがて次第に薄暗くなってきました。
     中秋の名月
                    そのうちに段々とお隠れ遊ばして。
     中秋の名月


さてこのお月見の風習、いつ頃から始まったのか定かではありませんが、当地には観月祭と言うイベントが存在します。なんでも南北朝時代の後村上天皇が諸般の事情で当地の金剛寺での生活を余儀なくされ、都を忍びながら夜ごと月を愛でておられたとの故事に基づくようです。少なくとも当時には月見の風習があったようですが、実際には縄文期あたりまで遡るのではないでしょうか。日本人の本来の感性を鑑みると、数千年の昔からお月見や観梅或いは桜の花見などの風習があったものかと推測されます。


                   再び、お出ましになられましたようで。
     中秋の名月


さて当夜は残念ながら当地は分厚い雲に覆われました。何とか粘りまして、雲の隙間から顔を覗かせた姿が掲載の画像です。ややぼんやりしてますが、望遠レンズの手持ち撮影のためお許し下さい。本来なら古式にのっとり、ススキやお団子を供えて祭壇的なものをセッティングすべきでしょうが、諸般の事情でご勘弁を。心的には祭壇を祭った縁側でのお月見風景と心得ております。望遠レンズでしつこく覗いて見ましたが、残念ながらウサギさんが餅つきする姿は確認できませんでした。子ども達には見えても、汚れた大人なの眼では見させてもらえないのかも知れないですね。

                      だいぶ出てきやはりましたね。
     中秋の名月


当地の観月祭ですが、会場の金剛寺が改装工事のため10年近く開催不能とか伺いました。本年は参加できなかったのですが、昨年始めて観覧させていただき王朝絵巻のような」雰囲気を楽しませていただきました。しばらくのお預けは残念ですが、何、田圃の畦からでもお月見は可能です。毎年、旧暦8月15日を探しながら満月の姿を拝見したいと願っています。出来うるならば、ウサギさんとのご対面も。


           正式な再登場です。ウサギさんはどうやっても発見出来ませんでした。
     中秋の名月







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Posted by とんび at 05:14│Comments(2)山里の歳時記
この記事へのコメント
お月様!!綺麗ですね。
撮影技術も高くておられる。
私、携帯写真で撮りましたが、ブログに公開するまでもなくお蔵入りとなってます(笑)
Posted by 乙女椿 at 2009年10月07日 07:12
満月っていいもんですね。
数千年の昔から、お月様をみて感慨に浸る方は多かったのでは。
旧暦ですと、毎月1日が新月で15日~17日位が満月と非常にわかりやすいですね。
新暦(太陽暦)では毎月探し回らないと満月がわかりません。
グローバルスタンダードは以外と不便なものです。

画像は300ミリの手持ち撮影でした。
お月様は動かないのですが、カメラが動いちゃって。
近景に夜の風景をと思いましたが、テクニックが無く、
単純にお月様のみでした。
プロのようにはいきませんね。

お蔵にしまい込んだらだめですよ。
出しましょうや。
Posted by とんびとんび at 2009年10月07日 17:58
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