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金剛山麓に緑豊かな桃源郷「とんびの里」を創りたい、そんな想いに駆られた万年青年達の悲喜交々を、南河内の風土と一緒に紹介します。

2009年10月07日

縄文への回帰

竪穴式住居を再現しよう・・・・・・・・・・・こんなプロジェクトが当地で進行している。無論、いっちょがみ(大阪弁で何にでも首を突っ込むこと・人)である小生が見逃すはずはない。そこはかとなく潜り込んでスタッフの一員になりすまし、建築過程を楽しませて頂いておる。当地には岩湧山という茅の名産地があり、ここの茅を有効活用しようとの狙いも込められているようだ。無論全てをボランティアで実現できるわけではなく、プロの手助けも相当はいっている。本日の作業などは大半がプロの仕事、素人が手出しできる領域は少ないので、もっぱら見学中心となってしまった。


               茅葺き住居の建築現場です。縄文期に立ち返ります。
     縄文への回帰
     縄文への回帰


場所はとある植物園の一角、指定時間には物好きなボランティアがおよそ20名ほど集合、興味津々の表情が少年のようでなんとも可愛らしい。よくよく顔ぶれを見ると、大半がトモロスのメンバー、何とも知的好奇心(物好きではなく)の旺盛な方々である・・・・・・・・・・と表現しておこう。作業は資材の搬入と、組み立て、クレーン車による建築地への挿入から始まった。さすがに宮大工のプロ集団、手際がいい。つい道具に目がいくが、チョウナという削り具とリョウビのチェーンソーが目に止まる。チェーンソーはともかくとして、チョウナにはビックリ、かの法隆寺もこの道具で作られたようだ。一千年以上にわたって使用され続けている。


          資材が到着しました。森林組合から選りすぐりの材料を仕入れたようです。
     縄文への回帰
                 広場で組み立てクレーン車で建築地に搬入します。
     縄文への回帰                   
          古式豊かな道具チョウナですね。 
      縄文への回帰  
 













           リョウビ製のチェーンソーです。                
縄文への回帰
















建築は木組みと番線が中心で、今風のボルトナットは使用しない。本当は藁縄を使用すべきだろうが、まあっお許しあれ。掘った穴に石を埋め込み基礎とする、多分当時も同じ方式だろう。その穴に丸太を埋め込んで番線で縛り上げる或いは木組みで組み立てるという方式だ。過程は画像でご確認下さい。縄文人に還ったようで何とも素敵な空間ができあがっていく。土間の中心には囲炉裏を掘るべきだろうが、今の段階では想定されてないようだ。


             いわゆる竪穴です。支柱ともなる4本が埋め込まれます。
     縄文への回帰
                     基本的な骨組みが出来ました。
     縄文への回帰
                釘やボルトを使用しない木組みで作りあげます。
     縄文への回帰

構造的には4本の柱が骨組みとなり、周囲からの丸太を屋根で組み合わせるという方式だ。屋根は無論当地産の茅葺きの予定である。茅葺きは又プロの仕事、こちらは奈良県の奥地から80代の職人さんがボランティアとして助っ人参加されろ予定。ちなみに本日の宮大工集団もボランティア参加とか。とやかく言われる我が国ですが、こうした活動を見てるとまだまだ捨てたもんではないな、と安堵します。政治の世界はともかくとして、市井の住民の中にはまだまだ日本人の美学と伝統が生き残っているように思います。グローバルスタンダードとか申す怪しげな座標軸よりも、古来からの美学と伝統と価値基準とを大事にすることが、翻っては新たな視点を切り開くのではと想像しております。能の世界で言われるところの「守破離」、これは守という行為があって始めて破も離も産まれいずるものでしょう。順序を間違えてはならないかと思います。

            茅葺き用の丸太です。石で基礎を作り屋根で組み合わせます。
     縄文への回帰
                まるで神社仏閣のような作りですね。宮大工さんです。
           縄文への回帰

1日がかりでおおよその骨組みが完成しました。予定ではここまでで2日間の想定でしたが、思った以上にスピーディだったようです。プロ集団の助っ人のおかげでしょう。おかげさまで明日の予定は天候不順もあって中止と成りました。次は茅葺きの下仕事、竹組の前準備です。ここらの領域はボランティアの出番かと思われます。時間を確保して又多くのボランティアの方々が参加していただきたいものです。多くの人間が協働して一つのプロジェクトを仕上げる、何とも爽快な事業でしょう。仕事と同じ性格かも知れませんね。はまってしまいますよ。


              二日分の予定が完了しました。ご苦労様でした。
    縄文への回帰 














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Posted by とんび at 05:15│Comments(2)里山に遊ぶ
この記事へのコメント
おはようございます!!
高度なプロジェクトにただただ驚いてます!!
木材も立派なのが届きましたね。
後年に残ることを思えば、何にしても手を抜かないことだと朝から教えて頂いたようです。
いつも何ら、とんびさんの記事から学ばせて頂いてます。
また、勝手に(ありがとうございます)と申し上げます(笑)
Posted by 乙女椿 at 2009年10月07日 07:10
大雨になりましたね、台風到来のようです。
農作業が出来ず困っています。
多分、サツマイモが収穫できるはずなんですが・・・・・・・・

壮大なプロジェクトに見えますが、
何、遊び人が大勢集まってるだけかも知れません。
いっちょがみで物好きな永遠の少年が多いんですね。

おかげさまで毎日を楽しませていただいてます。
竪穴住居も完成までは、随分とかかりそうです。
できあがったら、又、夜遊びにでもお立ち寄り下さい。
Posted by とんびとんび at 2009年10月07日 17:47
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