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金剛山麓に緑豊かな桃源郷「とんびの里」を創りたい、そんな想いに駆られた万年青年達の悲喜交々を、南河内の風土と一緒に紹介します。

2009年12月29日

友を選ばば書を読みて

かなり古い歌曲なんだが、ある種の感慨を込めて口ずさむ方も多いのではなかろうか。

     妻をめとらば才たけて みめ美わしく情ある
     友を選ばば書を読みて 六分の侠気四分の熱

     恋の命をたずぬれば 名を惜しむかな男ゆえ
     友の情けをたずぬれば 義のあるところ火をも踏む

     汲めや美酒うたひめに 乙女の知らぬ意気地あり
     簿記の筆とる若者に まことの男君を見る

     ああわれダンテの奇才なく バイロンハイネの熱なきも
     石を抱きて野にうたう 芭蕉のさびをよろこばず・・・・・・・・・・

与謝野鉄幹の作詞によるものらしいが、歌手の名前は覚えていない。タイトルは「人を恋うる歌」だったかと記憶するのだが。昨今のお若い方には想像もつかない世界かも知れない。だが、かっての青年達はこの歌を口ずさみながら大きな夢(野望かな?)に燃えていた。


             うら若き乙女ながらチェーンソーの腕前はピカイチのNs嬢。
     友を選ばば書を読みて
               冬場はこれが一番ですね、体の芯から温まります。                
     友を選ばば書を読みて

大きな野望に燃えながら志を同じくする友を捜したようだが、判断基準が二行目の歌詞だったのだろう。間違っても六分の狂気ではなかっただろうと思う。何でこんな古い話を持ち出したのかと怪訝な顔をする方も多いかも知れないが、歌詞を実感するような場面に遭遇してしまったのだ。実は本日と明日とで餅つき大会を開催するのが里山倶楽部の有志の習わし。本日は餅つきの準備で早朝から山城(本拠地が楠公さんの山城の城跡にあるもんで)に集まって作業開始の予定、小生も参加のつもりで餅米も精米し万端の準備を整えていた。ところがやんごとなき事情が発生して身動き取れない状況に。山城までの往復の時間ぐらいは融通がつくが作業時間は取れそうにない。明日も参加できるか予断が許さぬ・・・・・・・・・・切羽詰まってリーダーのUさんに電話。事情を話してドタキャンで恐縮だが参加を辞退したいと申し出たところ、餅米だけ持参してくれたら餅つきやっとくで・・・・・・・との返事、不覚にも涙しそうになった。


                 餅つき大会の主役であるリーダーのU氏。
     友を選ばば書を読みて
           懐が深くて暖かな心情の持ち主ばかり・・・・・・山男ですな。
     友を選ばば書を読みて

この時ふっと脳裏に浮かんだのが上記の歌詞である。そしてお言葉に甘えて城跡まで餅米を運んだ。Uさんも他のメンバーの方も快く引き受けてくれて、明日、出来上がった餅を引き取りに来ればいいで・・・・・・・との心配りに返す言葉を失ってしまう。それにしても、いつも土壇場に追い詰められた時こうして人の情けを頂戴してしまう、全くもって恵まれた人生なのかも知れない。天の配慮としか考えようがないが、有り難い話である。小生がお返しを出来るような場面は出現するのだろうか。物事はプラスとマイナスとが作用しながら継続し、決算時には収支ゼロであるのが原則だとか。とすればプラスのみのような小生にはどこかで大きなマイナスが作用するかも知れませんね。

          へっついさんからは湯気が沸き立っています。一杯いかがかな。
    友を選ばば書を読みて 
          炭焼きもイヤになるほど堪能しました。最近はご無沙汰のようで。
    友を選ばば書を読みて

せっかくだから城跡の餅つき準備を若干は紹介しておきましょう。早朝から働いてかなりの準備は仕上がっているようです。餅米も洗い終え、明日は蒸し上げるだけのようですね。大量に積みあげた薪が活躍してくれるのかな(これは商品だったか)。へっついさん(かまど)ではお湯が沸き立っています。熱いコーヒーでもと勧められましたが、皆の衆の気持ちだけで充分であり、大好きなコーヒーもはいりそうにありません。感謝しながら退散しました。さて明日の餅つき大会、多少でも時間が取れればいいのだが。


                  古民家の蔵の中から引っ張り出しました。
                友を選ばば書を読みて 
              木製ですぞ、今時何処を捜しても見つからない品々ですね。
    友を選ばば書を読みて 

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Posted by とんび at 05:10│Comments(0)山里の歳時記
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