2008年08月24日
イチジクの里
直売所にイチジクの箱が山積みされています。当地は昔からイチジクの栽培が盛んでした。水気を好む果樹なので、山間地の棚田でも栽培可能だった故でしょうか。そういえば阿倍野、難波といった大阪市内の南部域ではブランドとして流通しているとか。適地適作の原則どおり、土地柄に似合った作物はやはり良い出来となるのでしょうね。南河内では古市地区が栽培が盛んな土地ですが、今回は河南地区を訪ねてみました。ここは農業の盛んな土地で、特に伝統野菜の復活に力を入れておられます。農事組合法人に結集される若人(?)達が昔ながらの手法で、かって大阪府下に存在した伝統的野菜を栽培し、直売所で販売されているのです。無論、販売品には耕作者の氏名が表示されています。
毎朝、取り立てのイチジクが山積みされます。
イチジクは今が最盛期で、田圃の跡地を利用して栽培されるケースが多いようです。やはり水との兼ね合いでしょうな。苗木を植え付けた畝の合間に水路から水を導入する、そうした環境がいいイチジクを作るようです。甘みがあって柔らかい果実なので小鳥対策が必要なのはある意味当然でしょうか。ネットで囲った栽培が盛んに行われていますね。
ここはネットではなくペットポトルの廃物利用で鳥対策を。
イチジクは結構いい収入になるようです、直売所では10個~15個位はいった箱が1000円程度で販売されています。農家にとっては貴重な現金収入でしょう。もっとも夏場の1ヶ月程度の収穫ですので、他の換金作物との組み合わせが必要ですね。果樹なので、土地は1年中使用します。裏作とは行かぬようです。一部の方を除き、農業収入でサラリーマン並みの年収をあげるのは、相当な困難であるようです。特殊な作物を栽培するか、通常と異なる時期に収穫するか、ブランド化するか、ニッチ(隙間)をねらうか・・・・・・・・・他産業と同じで高収益を目指すにはそれなりの工夫が要求されるようです。願わくば、農業収入だけで家計が潤沢であることを期待したいものです。
Kさんのイチジク畑。ネットで鳥対策の完全防備です。
Kさんはイチジクが大好きな模様で、この畑も挿し木で大きくされたものです。出荷のご予定は無きようですが、赤い果実がたくさん実っています。奥様へのお土産用かな。ネットでこれだけ完全防備すれば、鳥にやられる事はまずないでしょう。どんな果樹もそうですが、収穫までは大変な労苦を伴います。正直いって買った方が早いのですが、自分で栽培したものが完熟する、それをありがたくいただく・・・・・・この楽しみは他には変えれぬようです。仲間達が、夢中になって汗びっしょりになって作業を継続するのも、無理のない話かもしれません。働く方が金銭だけを目的とはしていないように。
大好物なのですが、私の他に食べるものがいないので、なかなか買えません。
子供の頃、我が家の庭に大きな木があって、今ごろからは朝の冷え込みで冷たくなったのを、美味しく食べたのが懐かしいです。
でも時折、購入しては持ち帰ります。無論、山の神のご機嫌伺いに。地場産の物は作り手も作り方もわかってますので、安心して賞味できますよね。
医食同源に身土不二、身近な食材を感謝していただくことと致しましょう。これからは果物の季節、ありがたいですね。
