2008年12月25日
村起こしの発露
数ヶ月ぶりに天見の集落を訪ねた。ここはじいさま・ばあさま達が元気な土地で、村起こしも彼らが主役だ。ただ若い衆のようにいかないのはやむを得ないだろう。村起こしの一環として直売所の運営を行っているのだが、これが年に数回で不定期ときたものだ。開催日を補足するのが容易ではない。やっとこさ今回も情報をキャッチして覗きに出かけた。会場は和歌山との県境近く、児童が少なくなってしまったムラの小学校だ。今回は子ども達も巻き込んだみたいで、ダイコン販売の呼び込みをやっていた。担当の先生だろうか、ヒヤヒヤしながら子ども達を見守っておられる。ジジババと孫達とのコラボレーションだ。午前9時のオープンに間に合うように出かけたのだが、既に駐車場は満杯だ。グラウンド全面に車の姿、国道からは次々と進入するマイカーの列。何が人々を惹きつけるのだろう。覗いてみてもそうたいした品物があるわけでもないのに。
時期が時期だけに正月用品が多いようですね。
置かれた商品を分類すると、大別して生鮮野菜類、正月用品、新米、手工芸品・・・・・といったとこだろうか。野菜類はお手の物だろう。山間地とはいえ、露地物で白菜やキャベツ、ネギ、各種の柑橘類等が生産される。正月用品は手作りの品々だ。注連縄や門松或いは部屋の飾り物などプロの作品と見間違うほど。新米は山の清水での栽培なのでお勧めではなかろうか。工芸品はツル類を使用した籠や木工品などの品々だ。いずれもじいさま・ばあさま達が手塩にかけた作品群だろう。
やはり主役でしょうね。露地栽培の野菜達です。
これからの必需品ですね。お正月の定番でしょうか。
山間地ならばでの作品でしょうか。里山倶楽部ともいい勝負かな。
品種はマツリバレ、価格は1キロ400円程度でした。混じりっけ無しの新米のようです。
こうしてみると、なかなかじいさま・ばあさまの作品とは思えぬような商品群です。山間地の谷間なので条件的には良くないのですが、山紫水明の土地が豊かな産物を生み出してくれるのでしょうか。大勢の方が詰めかけるのも、そうした本物の持つ豊かさや芳醇さに魅了されるからではなかろうか。スーパーやデパート等に出向けば何でも入手できるが、何か満たされない思いが・・・・・・・・・そんな心境になったことはありませんか。
年輪を重ねた者が持つ強みでしょうか。伝統の味です。
子ども達の売り場には、早くも完売御礼の表示が出ていました。学校農園で栽培したダイコンを1本100円で販売したようです。なかなか知恵者の先生がおられるようで、農と商の実践教育を為さっておられるようですね。そういえばユダヤ人社会では幼児期から数学と利子の概念をたたき込むのだとか。小学生の英会話よりは余程に実用性のある有益な教育かとも思いますが。
店内の販売風景です。この山奥にお客様が殺到しています。