2009年05月04日
金剛山逍遙
全く久方ぶりの金剛山である。数ヶ月ぶりだろうか、かっては毎週のように通い続けたのだが、最近はご無沙汰となってしまった。顔見知りのオヤジさん(駐車場オーナー)と挨拶しながら車を止め、登山靴に履き替える。本日は金剛錬成会の表彰日、いわゆる登頂回数が一定数に達した方を記念し表彰する会合である。小生のスタンプカードは本日で93枚目に交換する。ちょうど921回の登頂回数となる。年数の割にはちっとも増加しない。在職時、会社の上司だったNsさんは小生より後から金剛詣でを始められたのに既に4500回を超えておられる。何せ午前4時頃から起き出して毎朝登っておられるのだ。軟弱派の小生には到底まねの出来ない芸当である。
トカラ谷に存在する滝群の一つです。
最も一般的な正面道を登り出す。ポピュラーなコースで登山者も多く、酔っ払っていても道を間違わないようなルートだ。足の速い方だと1時間弱で登り切ってしまわれるが、小生は1時間半程かけてのんびりと登っていく。何度来ても飽きないコースだ。ボランティアの方々によってルートが整備され丸太で階段状に組み上げられている。ボランティアの方々には恐縮だがこれが非常に歩きにくい。歩幅が合わないのである。昔の何も無かった頃のルートが懐かしく思い出される。正面道をたどるのは他でもない、9合目付近のブナ林を歩きたいからだ。ここは小鳥たちの楽園で毎年のようにコゲラやヤマガラ或いはカケスやゴジュウガラといった野鳥が雛を育て時にはえさをねだりに近くまでやってくる。ヤマガラなどは掌のピーナツなどをついばむ程だ。ブナ林で過ごす時間が長くなり登頂は大幅に遅れてしまう。
9合目付近のブナ林です。最もお気に入りな場所でもあります。
11時になって弁当とお茶をいただき、食事にしようかとも思ったが畑の野菜が気がかりなので下りにかかる。下山路はトカラ谷とする。沢沿いの静かなルートで途中のお花畑も楽しみだ。一般的にはこのルートは登りに選択される事が多い。それが正解であろう。山での事故は下山路で発生しやすい。登りに難コースを選び下りは容易なルートを選択する、これが基本原則だ。トカラ谷には大小の滝があり、中途には鎖場やハシゴ道なども存在する。沢沿いとあってルートが湿っていることが多く、足場によっては滑りやすい。滑落に用心しながら慎重に下っていく。案の定、登りの登山者が多くて鎖場やハシゴ道では相当に待たされた。登り優先の原則だからヤムを得ないのだが、待つのも大変。
山頂ではお弁当の配布と表彰式の準備が始まっていました。
途中のお花畑は見事である。アルプスほどの標高はないので高山植物とは言えないが、名も知らぬきれいな花々が咲き誇っている。沢沿いなので尾根筋の花々とは異なりどことなく控えめな感じだ。大勢の登山者も休息中で、カメラを向けている方もたくさんおられる。中には小学生と思えるお子連れも見受けられたが、このルートにはあまり引率されない方がいいのではなかろうか。一歩誤ると大事故につながるような箇所が多々存在するので、ご用心をと申し上げておきたい。
トカラ谷のお花畑です。名も知れぬ花々が咲き誇っています。
大小の滝は大半が巻き道となっており、直登ルートはまず無い。三点確保をきっちりと守っていれば不安無く歩けるものだ。やっかいなのは左右の小さな沢にも踏み跡が沢山残り、初めての登山者であればルートを間違いかねないことだろう。ここも原則どおりで、判断に迷うときは大きな道、踏み跡の明晰な道、マークや目印の残る道などを選択すべきだろう。沢下りをしっかりと楽しんで、林道にたどり着く。後は道沿いに下っていけば車を預けた駐車場だ。小さな売店でどら焼きでも買ってぱくつきながら帰路につきましょうか、畑の水やりが待っていることですし。
この滝もトカラ谷の一角です。ルートは右側を巻いています。
写真の花は、歌にもなっている二輪草です。こちら東北では、山菜として食用にもします。葉っぱの形が、トリカブトに似ており、毎年間違えて命を落とす人たちがいるぐらいです。
東北は山形にご縁がありまして、月山にも登りました。きれいなお花畑が広がっていますね。次は鳥海山と期待してるんですが、いつになるやら。
大阪からは出掛けにくい位置ですが、訪問したい山々がたくさんあります。残された持ち時間を是非東北に有効利用したいものです。又、御地の山情報なども折々にお教えください。

緩やかな稜線の続く宮城蔵王もなかなかなものです。そのうち、また連絡させてもらいます。
東北の地も山野草の宝庫なんでしょうね。登りたい山が沢山控えておるのですが、大阪からだと訪問が大変です。地図を眺めてルート探索という日々がまだまだ続きそうですね。
