2009年05月06日
テントウムシだまし
似て非なる者・・・・・・世の中には多数存在する。早い話が偽物であろう。しゃれた名称でコピー商品とか言うそうだが、何、実態はインチキ商品であり、海賊版であることには相違ない。身近でもこれに引っかかった事例があった。外国の有名時計が1万円ほどでオークションに出てると小躍りし、競り落としてみたら海賊版で著名な近隣某国産のいわゆるコピー商品であったというケースである。当事者には気の毒だが、経済原則に反するようなうまい話はそうそう無いものである。
前置きが長くなりました。経済界のみならず田畑の世界にも似たような話があることを知っておいていただきたかったのです。テントウムシという益虫がいます。スバルの名車を思い出す方は高齢者かな。こちらは正真正銘のテントウムシ、畑でアブラムシなどを捕食してくれる助っ人マンです。赤い背中に7つの星があり(厳密にはナナホシテントウムシの場合)とてもかわいらしい虫なんですが、コピー商品はテントウムシだまし。こいつが大活躍する季節となりました。
テントウムシのそっくりさん。背中の星が多いのとにぶい体色が特徴です。
ある日ふとジャガイモ畑を覗くと、いるわいるわ、わんさかと群れをなして葉をパクついているではないですか。こいつが大挙して襲来すると葉物があっという間に裸になります。さっそく駆除にかからないと。小生は農薬は好きではないが、いわゆる有機無農薬栽培とかにこだわるタイプではないので、こうした事例には躊躇無く農薬使用となります。市販されている薬剤を2000倍前後に希釈して使用します。今回はマラソン乳剤を活用することとしました。4リットルの水がはいった噴霧器に2㏄の乳剤を入れよく撹拌します、これで準備完了。あとは徹底的に噴霧しまくります。敵もさるもの、なかなかしぶといですが葉の表・裏を噴霧すると逃げ出す奴もでてきます。一昼夜位で多分全滅するかと期待してます。
小生のジャガイモ畑、随分と大きくなりました。土寄せが大事ですね。
画像の中だけでも4匹います。大量発生です。
下記の画像が今回使用した用具類です。無農薬にこだわって手で捕殺する方もおられますが、数が半端ではないですからね。朝から晩まで捕殺作業にかかりっきりという訳にもいかないでしょう。近隣の畑に遠征し出したらえらいことになります。早めに農薬を使用して駆除すべきでしょうね。これに反し、テントウムシの場合は人間様を助けてくれます。アブラムシが群がっている野菜に数匹を放つと、それこそジェノサイド、アブラムシの皆殺しとなります。生物農薬といわれる所以かも知れませんね。
今回使用したマラソン乳剤です。大半の害虫によく効きます。
4リットルの噴霧器、手動式ですが充分です。
一晩おいて覗きに出掛けたら、テントウムシだましは消えていました。ジャガイモ畑全体で2~3匹見かけたのみです。これからが成長期にはいるナスにも、だましはよくはびこります。早めの薬剤使用が効果的かと思いますし、収穫期と時間差があるほど安心感も増すでしょう。小生も基本的に1ヶ月以内に収穫するような野菜類には薬剤の使用は控えます。一番大変なのがアブラナ科の野菜達、こちらはテントウムシだましではなく青虫や夜盗虫ですが対策に苦慮します。ネットを張ったりコンパニオンプランツを考慮したり木酢液を散布したり・・・・・・・・・・種々の方策を試しますがうまくいかないですね。夜盗虫など昼間は土の中、夜中に徘徊して食害ですから農薬もあまり効果がないようです。捕殺ロボットの開発など出来ないものかと夢想してますが・・・・・・・・・・・・・・・・・困難なようですね。
害虫とはいえ殺戮は好みでありません。花々を愛でる方がよろしいですな。
ダマシはなんとなく憎たらしい感じで好きになれません。 害虫でなくても、好ましい色ではないです(笑)
直接葉っぱを食する野菜類と違って、農薬の使用も止むを得ないでしょうね。
ヨトウムシ、悩まされたのを思いだします。河内長野にいた頃、家庭菜園を少しだけやっていたので。
あのフニョフニョした姿は苦手でした。
ムシ類も命ある身、生きるためにはヤムを得ないのでしょうが、こちとらの都合もありまして。切ない思いながら毒ガス散布をやっております。行く末は地獄界かと諦念しております。
夜盗虫の好きな方はおられないでしょうね。小生も出来れば見たくない存在です。反面、テントウムシはかわいらしいですよ。スバルの名車も格好良かったデス。
