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金剛山麓に緑豊かな桃源郷「とんびの里」を創りたい、そんな想いに駆られた万年青年達の悲喜交々を、南河内の風土と一緒に紹介します。

2010年01月30日

都会人のオアシス

世の中には、物好きというか労を厭わずというのか、熱心さを通り越すような方々も多々おられるようだ。最も、そうした熱心さがあってこそ人様より抜きんでた職人芸といったものが生まれ、場合によっては名人の誕生ともなってくるのだろう。最近、テレビ放映されていた番組で、82歳の寿司職人の方が紹介されていたが、まさに文字通りの生き様であった。口減らし(お若い方では理解困難かと思いますが)の為に7歳で奉公に出され、小学校に通いながら丁稚奉公に励まれたという。極めて不器用だったご様子で、一つの技の習得に他人様の数倍の時間と修練が必要だったとか。だがそうした環境であったればこそ、工夫と努力で新たな道を切り開かれたようだ。


                広大な貸し農園、都会人のオアシスのようです。
     都会人のオアシス 

当地にも似たような事例があって、感嘆しながら眺めている。最も、寿司職人の道ではなく百姓稼業とでもいい得るような分野なのだが。当地の山間部に、いわゆる貸し農園が存在する。名称はなんとかクラインガルテンとかになってるのだが、ラウベと呼ばれる宿泊施設等はなく規模も小さいようなので、貸し農園の呼称で充分だろう。驚いたのは契約者の大半が遠隔地の都会人の方々なのだ。当地まで車で通われても優に1時間以上は要するだろう。農道で数台の車が見受けられたが、当地の和泉ナンバーではなかった。中には小型の耕耘機を積み込んだワゴン車もあり、耕作に通われてる事が一目瞭然なのだ。年齢的にはリタイア組と思しき方が多いようで、推察するに都会で居住しながらも、土への憧れから遠路を厭わず通勤しておられるようだ。さながら、砂漠を旅するラクダ隊の商人が苦難の末にようやくたどり着いたオアシスであろうか。


     都会人のオアシス遠隔地から通ってこられる農園主が多いようですね。車でも1時間以上でしょう。
 都会人のオアシス
              ビニール波板で西風からエンドウを守っておられます。
     都会人のオアシス
             大量のポット苗を栽培中の方も、春先への準備でしょうか。
     都会人のオアシス

冬場の事ゆえ、そうたいした野菜類が育っている訳でもないが、春の耕作期に向け下準備の真っ最中のようだ。中にはポット苗を育てておられる一角もあり、プロ並みの準備と心配りかと思える。様々な工夫も見られ、素人ながら半端な技術水準ではなさそうだ。都会地でも、いわゆる市民農園的な形態はあるようだが、1年単位の契約や耕地の狭さ等もあって、一定水準以上の方には不評のようだ。遠路を厭わないで当地までお出でになるのも、そうした事情かも知れない。高台の丘陵地なので景観も良く、天気のいい日に金剛連峰を眺めながらの農作業は、一服の清涼剤かも知れませんね。

           こちらは籾殻と稲藁を大量にゲットされてます。農の資材ですね。
     都会人のオアシス
         畝立てが面倒なのか、板囲いで畝の代用を。工夫なのか横着なのか。
     都会人のオアシス

どの程度の借地料を支払っておられるのか不明ですが、農作業にはあれこれで経費もそこそこ必要です。ただ都会地でスポーツジム等に通って健康管理するよりは随分と安上がりな健康対策でもありましょう。満足度の度合いも異なってましょうし、帰路にはお土産つきというのもご家族には喜ばれますね。トータルすると安い道楽との評価も可能でしょう。何よりの効用は、自分たちの食材を自分たちで創り上げること。この充足感は言葉で表現できないものがあります。米作りを行ったときなど、感無量となってしむほどです。国の自給率が何パーセントとか心配するよりも、自分達の食材は自分たちで賄いましょうよ。安全で安心な食生活への一番の近道でもありましょうから。かってのソビエトが崩壊寸前で経済混乱に陥った時も、市民達はダーチャと呼ばれる農園で家族を守りきったとか。       


                 境界線には明示用の杭が埋め込んであります。
     都会人のオアシス 

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