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金剛山麓に緑豊かな桃源郷「とんびの里」を創りたい、そんな想いに駆られた万年青年達の悲喜交々を、南河内の風土と一緒に紹介します。

2010年02月15日

日野獅子舞を拝見して

当地に日野という地名の集落が存在するが、ここは昔から高向神社への奉納獅子舞で知られ、その伝統は今も尚脈々と受け継がれている。しかも驚いたことに地元の若い衆が中核となって古老から技と歴史とを受け継ぎ、日々修練を重ねておられるようだ。久方ぶりにその成果を拝見する機会を与えていただいた。三演目の演舞でいずれも20代と思しき若者がペアで演じてくれた。拝見してわかる事だが1演目が概ね30分程度、その間激しい動きの連続で、とてもじゃないが口だけ達者な高齢者群はお呼びでない。体力壮健で若き肉体と情熱とを併せ持つ者しか登壇は許されぬようだ。演じる若者達も、演じ終わったら汗だくで息づかいも荒く、連続の演舞は無理であろう。


                 300年程昔から引き継がれてきた日野獅子舞。
     日野獅子舞を拝見して
                 演舞者二人の呼吸がぴったりと合致しています。
     日野獅子舞を拝見して  
                   狭い舞台の上を自由自在に駆けずり回って。
     日野獅子舞を拝見して 

この獅子舞、江戸時代初期からの伝統があるようで、冒頭に記述したように地元の氏神様である高向神社への奉納用である。代々地元で引き継がれて、現在は市の無形民俗文化財に指定されている。獅子舞はインドが発生の起源と考えられているようだが、我が国へは中国や朝鮮を経て伝わったものであろう。最初、シシとは宮崎駿氏のもののけ姫に出てくるシシ神様、つまり一種の霊的能力を持った高齢のイノシシと考えたのだが、どうもライオンを偶像化したもののようだ。インドが発生地とすれば納得もできる。日野では、獅子頭と呼ばれる頭部を持って演ずる者と後ろでバックアップする者との2名体勢だ。地域によっては人数も演舞の仕方も変わってくるようで、かなりバリエーションは豊富な模様。昔には、門付け芸として各地の民家を回って演舞し僅かな報酬や穀物を得て暮らしを立てていた者もあるようだ。


                女獅子舞。演ずるのは20代のうら若き娘さん達。
     日野獅子舞を拝見して
          獅子頭はおよそ2キロ、30分程の演舞時間の間、抱えっぱなしです。
     日野獅子舞を拝見して
       篠笛が高らかに雰囲気を盛り上げてくれます。リズムを取るのは太鼓のようで。
     日野獅子舞を拝見して

当地での獅子舞は、あくまでも地域住民のボランティア。本業の合間に時間と労力を割いて技を磨き、ハレの舞台で神々へ奉納することを無上の喜びとする。その余暇に、こうした一般へのお披露目も果たして、技の発表の場ともしておられるようだ。      


               獅子頭のドアップを。およそ100万円程の制作費用とか。
      日野獅子舞を拝見して 
                       兄弟によるアクロバット的な演舞です。
              日野獅子舞を拝見して      
                瞬間的に演舞者の表情が垣間見えました。汗だくです。
      日野獅子舞を拝見して
                   終演のごあいさつ、20代の若き後継者達。
      日野獅子舞を拝見して 

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