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金剛山麓に緑豊かな桃源郷「とんびの里」を創りたい、そんな想いに駆られた万年青年達の悲喜交々を、南河内の風土と一緒に紹介します。

2010年08月27日

明治人と平成人

河内木綿のことを調べていて、ふとした奇縁から谷口房蔵氏のことを知った。木綿王とも紡績王とも呼ばれた人物である。1861年のお生まれだから明治維新の少し前ですか、明治期から大正期を活躍舞台とした経済人でありますね。紡績工業を興し、莫大な富を作った立志伝中の人物・・・・・・・・・ここまでなら何所にでもあるサクセスストーリーでしょう。違ったのは創り上げた富の生かし方、ここに人物の器量が現れるようです。毎月数千万の子ども手当を頂きながら、知らなかった、とのたまうような、お金の使い方を全くご存じ無いような方とは相当な開きがあるようです。


          谷口氏の別荘跡・・・・・・故郷に税金を納める為に建築されたようです。
    明治人と平成人 
                  別荘跡は現在田尻町の歴史館となっています。
    明治人と平成人

村の重鎮だった谷口家も幕末・維新の動乱期で家は傾き、房蔵氏は15歳から働きに出されたようです。やがて紡績業へと進み、広く人材を求め適材適所で会社を運営した結果、大きな成果を勝ち取られたようですね。満足な学校教育も受けられなかった房蔵氏は教育の振興に大きな関心を寄せられ、遺言で現在の貨幣価値にして50億円程の私財を投じて谷口財団を設立されました。そして研究者達の技術や発明に多大な支援を行われて来ました。その恩恵によって物理学・化学・数学などの分野が一段と進化したようですね。


                           谷口房蔵氏の胸像
    明治人と平成人

    明治人と平成人
相続税や贈与税をいかにして逃れるか、如何にして身内に資産を継承するか・・・・・・・・そんな心配で日夜眠れぬ人、姑息な手段を講じる人などを屡々見聞します。俗説では、相続税の義務者は全体の1割にも満たないとか聞きます。せっかく選ばれて栄えある納税義務者となられた場合、谷口氏の生き様が一つの参考になるかも知れませんね。明治人と平成人との一番大きな違いは、「公」に対する意識の相違、この一点に尽きるのではないでしょうか。    


                    およそ1000坪にも相当する庭園です。
    明治人と平成人

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