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金剛山麓に緑豊かな桃源郷「とんびの里」を創りたい、そんな想いに駆られた万年青年達の悲喜交々を、南河内の風土と一緒に紹介します。

2008年12月26日

とんど焼きの準備?

地域によって名称は異なるだろうが、伝統的な行事でもある。否、あったと言う方が正しいだろうか。もう半分以上廃れかかっているようだ。数年前に当地のとんど焼きに参加させてもらったことがあるが、独特な風習であった。まず会場が田圃である。素材は稲ワラや雑木など、何よりの特徴はこの場で書き初めをすることだ。なんでも書き初めした用紙をとんどの放つ上昇気流に載せて天まで飛ばすという風習なのだ。注連縄や餅を焼くのは一緒だろうか。ちなみに小生の田舎ではこの風習を鬼火と呼んでいた。会場は河川敷、主に竹を切って円錐形の櫓、ちょうどインディアンのテントのような形に組み上げるのだ。そして中にはワラや刈り草を詰め込んでいく。期日は15日の小正月、時間は早朝。主役は無論子ども達である。家庭から持ち寄った注連縄やお飾りを燃やし、餅類を焼いて新年を祝う。そしてお菓子類を頂くのは何よりの喜びであった。懐かしい伝統行事として思い出される。

         森の手入れは冬場のほうがいいですね。作業が容易です。
とんど焼きの準備?

注連縄は各家庭に正月神をお迎えするにあたっての結界だそうな。いわば神様が存在される空間(神域)と一般の空間とを分離する境界の役を果たしている。15日、正月が終わって役割を終えた神様を天に帰し、結界を解くのがとんどの役割であったのだろう。今も各地で実施されているのだろうか。一神教の世界観を持つ方々には理解不能かもしれないが、この国には実に沢山の神々が存在しておられる。注連縄も玄関先に飾るだけではない、玄関、台所、納屋、子ども部屋、果ては車やトラクターにまで飾り付ける。根底にあるのは何処にも神々が宿られるとの発想だ。神様のオンパレードである。この包容力があって始めて世がまとまっていけるのではなかろうか。21世紀以降は日本の時代、そう信じるのもここにある。絶対神の考えを持つと異なるものは悪となり、いわゆる聖戦の思考が生まれてしまう。

        早めに切ったものは乾燥してきました。焼却準備OKかな。
とんど焼きの準備?

さてさて前置きが長くなってしまった。今、とんどを実施するのではない。下準備とも思しき作業をやっているのだ。例によって地主のばあさまの森である。90歳に近いばあさまが森の手入れなど出来るわけがない。荒れ果てているのは何処も同じ、見かねた小生がボチボチと刈り込んでいるのだ。立木を倒すのは容易だが、トゲの付いたブッシュ類は苦手である。厚めの作業着を着込み帽子や軍手やゴーグル等で武装する。手袋は皮のほうがいいかな。長めの刈り込み用の鎌で切り込んでいく。遅々として進まぬ作業だが、そこはそれ、時間の経過と共にそれなりには仕上がっていく。

          いい薪になりそうです。焚き火の炎が待ち遠しいですね。
とんど焼きの準備?

刈り込んだ雑木やブッシュ類もそこそこに貯まってきた。乾燥させておいて15日あたりに燃やしてあげようと思う。ここは人里離れた山間部の谷間、人様に迷惑がかかるような場所でもないのだ。焚き火は実に楽しい。木が燃える炎を見つめていると太古の原始人に戻ったかのような感覚にとらわれる。思えば火の扱いをマスターしたご先祖様は歓喜されたのではなかろうか。これほど暖かで人の心を癒してくれるものはないだろう。ガスや石油では駄目なのだ。

          とんど焼きの暖炉はスタンバイ状態。いつでもOKです。
とんど焼きの準備?


年末も押し迫ってきた。山の神からは、早く年賀状を作れと脅迫されている。パソコンに向かっているより山での作業が快適なのだが、そうもいかぬようだ。浮き世に生きる身、賀状や大掃除や買い出しや孫のお守りや・・・・・・・・小生にとっては雑用がわんさかと持ち込まれる。周囲によって生かされている命、お役に立つのであれば一肌脱ぐのが高倉健の役目、イヤ違った市井の個人の勤めでもあろう。せっせと体を動かしましょうかな。どちら様もいいお正月を。

 




















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Posted by とんび at 05:16│Comments(0)山里の歳時記
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