オオサカジン

  | 河内(南河内・中河内)

新規登録ログインヘルプ


金剛山麓に緑豊かな桃源郷「とんびの里」を創りたい、そんな想いに駆られた万年青年達の悲喜交々を、南河内の風土と一緒に紹介します。

2008年05月18日

河内の木材

意外と知られていないが、南河内は木材の生産地である。さすがに木曽檜や吉野杉と言ったほどの知名度はないが、河内材で家を建てる方も結構多いと聞く。近隣には三つもの森林組合があり、主に杉や檜を伐採・加工して、流通過程を省略し、直接工務店や大工さんに届ける商法を展開している。近場でもあるので、2~3の施設を覗いてみた。

           木材センター(競り市や買い取り販売などが主な業務)
河内の木材 

           大量の原木が。月に2回ほど競り市があるそうだ。
河内の木材

当地の特徴は原木販売のみならず、裁断・加工して、そのまま使用できる状態で工務店等へ届けていることだ。今は、大工さんや工務店が、木材加工のスペースを確保できない事情による。建築士からの図面に基づき、コンピューター制御で要望通りの材を仕上げる。大工さん等は現場で組み上げるだけだ。在来工法にもかかわらずハウスメーカーの手法となんら変わらない。

                      木材加工センター
河内の木材

          乾燥室                         加工室      
河内の木材  河内の木材

河内材の特徴は、ゆっくりと時間をかけること。他産地が50年ほどで出荷されるのにここは最低でも80年だとか。それも伐採現場での数ヶ月に及ぶ葉枯らし乾燥、加工センターでの自然乾燥、その上に乾燥室での微調整乾燥・・・・・・・・商品化までに相当な手間暇をかけている。だから狂いが少なく割れにくいのが大きな特徴だ。

河内の木材  



   加工センターでの自然乾燥。
  現場での葉枯らし乾燥との組
  み合わせで、木材の含水率が
  相当低下する。まだ不足の場
  合は乾燥室で微調整だ。
  
   
  
  
  

 


河内の木材 








  秘密兵器がこれ。含水率測定
  器だ。当地では20%以下を目
  標にしているのだとか。ちなみ
  に人間にあてたらメーターを振
  り切った。











下の画像を見ていただこう。写真ではわかりにくいが、年輪がかなり詰まっている。成長に時間がかかった証拠だ。イタリア発のスローフードではないが、当地ではスローウッドをスローガンとしている。手間暇かけた手作りの高品質な木材生産だ。消費者の方にもこうした河内材の特徴をご理解いただき、是非木の家を造っていただきたい、とは組合長の弁。

河内の木材

森林組合では100年から200年使用していただく木の家をモットーにしているとか。当然、数家族(数世代)の生活を担うのだから、材木にも責任をもった商品づくりを行っているそうだ。今風の建築のように、30年程度で建て替えるような無駄な事は想定していませんよ、とスタッフの方は言い切っておられた。

同じカテゴリー(森のお仕事)の記事画像
斜面に取り付く仕事師たち
桜とリスの森へ
栗の木を見上げて
水源の森を訪ねて
植樹と育樹
事業部の活躍
同じカテゴリー(森のお仕事)の記事
 斜面に取り付く仕事師たち (2010-12-20 05:05)
 桜とリスの森へ (2010-12-07 05:13)
 栗の木を見上げて (2010-09-13 05:04)
 水源の森を訪ねて (2010-09-12 05:10)
 植樹と育樹 (2010-08-29 05:05)
 事業部の活躍 (2010-06-22 05:09)

Posted by とんび at 05:18│Comments(0)森のお仕事
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。