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金剛山麓に緑豊かな桃源郷「とんびの里」を創りたい、そんな想いに駆られた万年青年達の悲喜交々を、南河内の風土と一緒に紹介します。

2009年09月18日

茅選別の手伝いに-2

相変わらず茅の選別は続いております。毎日、茅の話ではおもしろくないでしょうから、今日は里の話を致しましょうか。現地は滝畑村と申しまして、今でこそ観光地として開けておりますが、かってはとても草深い山里だったようです。河内と紀州の国境にあって、川沿いの細い山道を何時間も歩いてたどり着いた里のようです。無論、こうした場所には平家の落人伝説があるのが定例で、当然この地にもそうした話が伝わっています。例えばこの村では五月の鯉のぼりを揚げる風習がないそうです。里人に目立たないようにとの落人の配慮からと言われております。


         滝畑の集落です。現在は立派な道路も付き、バスも通っております。
     茅選別の手伝いに-2


子どもが誕生したら、家族にとって或いは集落にとっては大変な喜びであるはずです。それがひっそりと隠れ住む身の故か、盛大に祝う事は避けられたようですね。そういえば、近年、頻繁に彼の地を訪ねますが、鯉のぼりが泳いでる姿を見たことがないですね。


       ダム湖です、神秘的な色合いですね。龍神様がお住まいになっておられるかも。
     茅選別の手伝いに-2


我々はボランティアとして彼の地で茅の選別に従事しているのですが、昼食は地元の方々が心づくしの郷土料理を毎日準備して下さっています。これが楽しみで毎日通っているという猛者もおります。小生もニアリィーかな。山深い里だけあって地元の食材を有効活用することが伝統なようです。地形上そう沢山の田畑があるわけではないのですが、限られた素材を上手に生かして特有の料理を作ってこられたようですね。下記に画像をアップしておきます。ご覧になって下さい。


        当地の郷土食である茶がゆです。何杯おかわりしても胃腸にもたれません。
     茅選別の手伝いに-2
             昨日の昼食です。メインディッシュはすき焼き風の肉料理
     茅選別の手伝いに-2
            本日の昼食です。メインは肉じゃがと魚の照り焼きかな。
     茅選別の手伝いに-2


調理を担当されるご婦人方は語っておられました。食事の材料は全て地元で取れた物で、メイドインなんとか、というような素材は一切使っておりませんので安心して召し上がって下さい。そう胸を張って誇らしげに宣言されました。先人達が伝え残してくれたすばらしい言葉、「医食同源・身土不二・三里四方に医者いらず」 こうした叡智が山深い里にはしっかと伝わっているようです。大切に守りながら子々孫々に残したいものですね。


           テーブルの上には小生の大好きなリンドウが飾られていました。
     茅選別の手伝いに-2
                    こちらはお月見の準備でしょうか。
           茅選別の手伝いに-2
          地で取れた生の花、旅人にとってこれ以上のもてなしはないのでは。
     茅選別の手伝いに-2


テーブルにおかれた幾つかの花々、何れも地元で取れたもののようです。彼の地を訪ねる訪問者にとってこれ以上のもてなしは考えられないのではなかろうか。山里に住む人々の限りない奥ゆかしさを垣間見たような一瞬でした。真の豊かさとは何か、改めて思い知らされました。








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Posted by とんび at 05:05│Comments(0)森のお仕事
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