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金剛山麓に緑豊かな桃源郷「とんびの里」を創りたい、そんな想いに駆られた万年青年達の悲喜交々を、南河内の風土と一緒に紹介します。

2010年05月14日

田圃の赤ちゃん誕生記

全ての始まりは誕生から、これは人間様に限らないでしょう。瑞穂の国も誕生記があっての成立です。春から初夏に入ろうとする昨今、彼方此方で産声が・・・・・・・・・・・・産婆さんの登場ではありません。田圃における赤ちゃん誕生なのです。画像でご覧になって頂いた方がわかりやすいでしょうね。最近はJAなどから購入されるプロ農家も多いのですが、我々は愚直にも種籾からの発芽を誘っています。それがうまいこと成功しまして、本日はご対面とのイベントになりました。例えて言えばお宮参りとでも申しましょうか。真っ白い新生児はなんとも可愛らしいものです。

     
              新生児の誕生です。白いのが発芽した種籾ですね。
     田圃の赤ちゃん誕生記
            パレットを地面への直置きは禁物です。ビニールを敷きましょう。
     田圃の赤ちゃん誕生記

さてこの新生児達、か弱くて風邪引きやすい体質があります。ある程度までは過保護な位の対応が必要なんです。太陽光線、水加減。風の強さ、気温・・・・・・・・細やかな気配りが要求されます。本日は仲間が集まってこうした初期対応を実践することに。それも日中は気温が高すぎるので、日がかげり始めた5時前から着手、時間配分も考慮しなければなりません。山裾の田圃の一角、ビリニールを張り込んで下地の調整です。発芽した種籾には充分な位の水やりを行って4日ほど寝かせます。この間水分が蒸発しないようにとビニールを敷いておくわけです。いわば人工保育器に相当でしょうか。


                敷いたビニールに、丁重にパレットを配置します。
     田圃の赤ちゃん誕生記
                    あらかた並びましたね、もう一息です。
     田圃の赤ちゃん誕生記

眼下の河川からポンプで水揚げです。例の15年間も蔵の中で眠っていた動力ポンプですね。廃物利用のタンクに水をため込み、ここから噴霧します。ポンプが使えるようになって随分と助かります。やはり機械力、バケツリレーでは追っ付きませんね。全部のパレットを広げ、ビニールで覆って保温対策です。無論、風で飛ばされないようにポールでの固定と土塊による裾押さえは必要ですね。種籾の完全防備が出来上がったら、周囲に水路を掘ります。種籾は水分が必要ですが、それは適量であって、過湿は望まれません。余分な水分は水路からの強制排出が必要ですね。キャンプ場でのテント張りをご想像頂けたら近いかと思います。


            たっぷりと水やりしておきましょう。4~5日は保育器の中です。
     田圃の赤ちゃん誕生記 
          15年間も蔵で眠っていました。分解整備で蘇り、現役です。
     田圃の赤ちゃん誕生記

当地でもこうした発芽仕様は少なくなりました。JAに依頼すれば田植機に特化した苗が簡単に入手出来ます。兼業農家が多い昨今、利便性には勝てないようですね。かく言う我々も昨年はモチ米の苗をJAから購入しました。無論、今年は発芽作戦での苗作りです。面倒で手間暇かかりますが、やはりこの手順は踏んでおきたいものです。作ろうと思えばいつでも種から米作りが可能、そこまでの体制を作った上で苗を購入するのは一向に構わないかと思います。但し、最初の段階をJAに頼らざるを得ないというのは、いかがなものでしょうか。自給自足とまでは言いませんが、基本線としては自前でやり遂げるのが本筋でしょうね。


            保育器の周囲には水路の構築を、まるでテント張りですね。
     田圃の赤ちゃん誕生記
        準備はスタンバイ、約1ヶ月で田植えとなります。それまで保育が続きます。
     田圃の赤ちゃん誕生記

さて、このかわいい芽だし籾、4~5日の保育器の中ですくすく育って青苗に変化してくれることを願っています。田植機に載せるにはまだ1ヶ月近くの生育が必要ですが、保育器段階が終了すればそう大きな心配は不要かと思います。もう一息ですね。        


          今日もいいお天気でした。心地よい疲れと共に日が暮れていきます。
     田圃の赤ちゃん誕生記

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Posted by とんび at 05:08│Comments(0)米づくり
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