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金剛山麓に緑豊かな桃源郷「とんびの里」を創りたい、そんな想いに駆られた万年青年達の悲喜交々を、南河内の風土と一緒に紹介します。

2010年10月21日

世代間の継承

絶好の秋晴れの中、コンバインが走り回っています。師匠宅の稲刈りです。例年の事ながら、我々米作りチームの稲刈りと4日~7日程度の時差があります。申し合わせた訳でもないのに、この差異は毎年同じなんです。隣り合った場所で田植えも同時期、恐らく品種の違い(やや早生種と中生種)が時差の要因かも知れませんね。流石にコンバインの能力は高く、短時間で1枚の田圃を刈り終えました。稲を刈り取り脱穀して袋詰めまでやってくれます。無論、稲ワラは粉砕して田圃の中に敷き詰めてくれるのです。難点は灯油による米の乾燥処理が要求される事でしょうか。


            コンバインが走り出しました。オペレーターは師匠の息子さん。
     世代間の継承
             一家総出で稲刈りのようです。良いお天気で助かりましたね。
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我々の稲刈りではコンバインを使用しません。稲ワラが欲しいのと天日干しによる米のおいしさとを狙いたいからです。無論、手間暇はかかり、精米処理にまで至るのは大分後になってきます。まずはバインダーでの稲刈り、一条刈りなので田圃1枚刈るのにも結構時間がかかります。その後稲木と呼ばれる乾燥棒に振り分けして2週間程度の天日干し、その後はハーベスターと呼ばれる機械での脱穀です。籾すりは専業の農家にお願いします。玄米となってようやく皆で山分け、一番楽しい日々でしょうか。収穫祭をやろうよと言いながら未だに実現していませんね。


           隅切り部分はコンバインでは無理です。手刈りかバインダーですね。
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                外周部も同じですね。バインダーに頼ります。
              世代間の継承

師匠宅は世代交代の時期にさしかかっているようで、主役は息子さん。ここ数年、年休取得しての稲刈り参加でコンバインの運転はお手のもの。トラクターでの耕耘作業も堂に入っています。米作りのみなら息子さんもビジネス稼業を続けながら兼業農家の実現も可能でしょうね。機械化の進行で米作りも随分と楽になりました。知人のAさんなど、田圃の長方形部分のみしか米を作らぬとの方針。コンバインの有効活用のため隅切りは放棄のようです。師匠宅は隅切り部分や外周部はバインダーで先に処理済みのようですね。それにしても同じ仕事を親子で共に出来るというのは、とても幸福な事かと思います。米作りは1年に1回、生涯かけてもたかだか40回前後しか実行出来ません。必然的に次の世代に伝え頼らざるを得ないのですね。伝承できる幸福を師匠はかみしめておいでではないでしょうか。


              師匠の愛用バインダーです。歩行式の一条刈りですね。
     世代間の継承

2000年余の歴史を持つ米作り、弥生人の渡来と共に伝わってきた農業技術なんでしょう。屡々飢えに悩んだと思しき縄文人から見れば、格段のハイテク技術だったのでしょうね。最も余剰生産物の発生によって、支配・被支配の関係が生じたのかも知れませんが。あと数日で我々の稲刈り日、天候が快晴で田圃がぬかるんでいないことを願っているのですが。


              稲刈りにもこの花が似合いますね。秋の風物詩でしょうか。
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              植えた覚えはないのに決まって今頃咲き出してくれます。
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Posted by とんび at 05:08│Comments(0)米づくり
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