2008年03月25日
萌芽更新
広葉樹には一種独特な習性がある、萌芽更新だ。この特性は針葉樹にはみられない。どうしてなのなかは小生には不明だが、この習性を利用して里山は永年にわたり活用されてきた。すなわち薪炭林としてだ。かってはマキとスミが燃料の主役だった。化石燃料の出現による「燃料革命」によって、すっかり様変わりしてしまったが。
萌芽更新(ほうがこうしん)
これは昨年伐採したクヌギの根元である。たった1年強でひこばえがこんなに大きくなっている。ものすごい生命力だ。苗木を植えてもこうはいかない。やはり根本が残り、水分や栄養分を吸収する力が強いからだろう。この習性は他の広葉樹にも広く見られる。他の樹種をのぞいてみよう。
樫の木 楠の木
樹種は不明だが、かなりの老木だ。生命力も弱っているのだろう。ひこばえを成長させる力が、ほとんどないようである。里山倶楽部の城郭への入り口にある。ご存じの方も多いだろう。
極めつけはこの画像である。先月の雪の日に近所の公園で撮ったものだ。台風で倒壊した楠木が、通行妨害になる部分だけ伐採され、あとは放置されていたものだ。根は残っていたのだろう。切断された幹からひこばえが生え、それがかくも大きく天に向かって成長している。広葉樹の持つたくましきパワーである。クヌギやコナラはこの習性を活用し、伸びたひこばえを10年くらいで炭材として活用していた。区画を決めて、10年単位で回していくと、エンドレスで炭が作れるのである。ご先祖様達は偉大だった。最近になって「循環型社会」を、と識者が叫んでおられるが、とっくの昔にそうした社会は実在したのである。知らなかったのは我々だけだ。
美しきかなクヌギの木。
萌芽更新(ほうがこうしん)

これは昨年伐採したクヌギの根元である。たった1年強でひこばえがこんなに大きくなっている。ものすごい生命力だ。苗木を植えてもこうはいかない。やはり根本が残り、水分や栄養分を吸収する力が強いからだろう。この習性は他の広葉樹にも広く見られる。他の樹種をのぞいてみよう。
樫の木 楠の木


樹種は不明だが、かなりの老木だ。生命力も弱っているのだろう。ひこばえを成長させる力が、ほとんどないようである。里山倶楽部の城郭への入り口にある。ご存じの方も多いだろう。

極めつけはこの画像である。先月の雪の日に近所の公園で撮ったものだ。台風で倒壊した楠木が、通行妨害になる部分だけ伐採され、あとは放置されていたものだ。根は残っていたのだろう。切断された幹からひこばえが生え、それがかくも大きく天に向かって成長している。広葉樹の持つたくましきパワーである。クヌギやコナラはこの習性を活用し、伸びたひこばえを10年くらいで炭材として活用していた。区画を決めて、10年単位で回していくと、エンドレスで炭が作れるのである。ご先祖様達は偉大だった。最近になって「循環型社会」を、と識者が叫んでおられるが、とっくの昔にそうした社会は実在したのである。知らなかったのは我々だけだ。

美しきかなクヌギの木。

Posted by とんび at 05:16│Comments(0)
│森のお仕事
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