2008年06月22日
花街道
ドイツにはロマンティック街道と称される妙なる名称のロードが存在するそうだ。数多のツーリストがここ目当ての種々のツアーを組んでいるところを見ると、優れた景勝地なのだろう。当地にも、花街道と呼ばれる(呼んでいるのは小生だけだが)花々が咲き競う、曲がりくねった里道が存在する。私宅から借用している農園までの20分程の道のりだ。野草があったり、里人が植え込んでおられたり・・・・・・・・・・季節事に種々の花々が咲き誇っている。この道を走るのは実に楽しい。スピードを落とし、風に吹かれながらのんびりと走る。
あちこちに咲き誇る花々。名を知らぬのが辛いとこだが。
青や赤が多いが、純白のアジサイもいいものだ。
ロマンティック街道がどういう場所なのか想像もつかぬが、多分に、花々に囲まれた風光明媚な景勝地なのだろう。当地も負けず劣らずと言えば褒めすぎか。それにしても、山里に住まれる方々が街道筋のちょっとした空き地や田畑の畦などに花々を植え込んでおられるのは実にいいものだ。住まれる方々のみならず旅人までも癒やしてくれる。特別な観光地はないが、時折来訪される歴史好きな訪問者もどことなくホッとした表情を示される。
それにしても見事な花々だ。どなたが植えられたのだろう。道の脇のちょっとしたスペースに植え込んである。花々がお好きなのは当然としても、美しさや心地よさを共に分かち合いたい、との慈愛に満ちた広い心根が感じられる。
6月はやはりアジサイが主役だろうか。
こうした花々を愛でながら毎日農園に通っている。GNP(国民総生産)やGDP(国内総生産)には全くと言っていいほど縁のない生活だが、ブータンの前国王が提唱されるGNH(国民総幸福量)には近いかもしれない。どのような生き方を選ぶかは個人の価値観によるが、少なくとも花々を愛でる時間ぐらいは確保したいものである。

